猛士 四国支部

 


猛士四国支部  住所:徳島県三好市池田町 「剣山民俗博物館」内

 

=支部長=

滝多可也(たきたかや 48):猛士四国支部長。表の顔は博物館の館長である。かつては鬼として活躍していたが今は引退してメンバーたちのサポートにまわっている。現役時代は弟子をとらなかったが、引退後、縁あって暴走族上がりの三枝さくらを弟子として鍛え、燦鬼として育てあげた。鬼たちへの指揮、通信連絡、作戦立案などを担当している。

 

=鬼=

蒼鬼(そうき 31):本名は副島惣一郎(そえじまそういちろう)という。猛士四国支部在籍の鬼(鬼歴12年)。鈴(リン)の音撃戦士で水属性。鈴の音を使う戦士は全国の鬼でも彼一人である。柄の先端に小さな鈴がついた小柄を数本魔化魍に打ち込み、最後にこぶしほどもある大きな鈴をつけた大刀を刺し、すべての鈴の音を共鳴させて倒す。猛士でも古式ゆかしい手法とされるが、手裏剣術、剣術、体術のすべてに習熟しなければならないうえ、術の発動に手間がかかるため、今ではこの技を受け継ぐ鬼はいない。しかし、土地を清める力では比類なく、1体の魔化魍に施した術によって近くにいる複数の魔化魍を同時に倒すことも可能である。夏に現れる等身大の魔化魍にも有効。 武器は神刀「魂魄」〜こんぱく〜と、バックルに仕込まれた鈴「絶花」〜ぜっか〜。得意技は大地を清めて魔化魍の侵入をふせぐ結界「凄鈴浄華の陣」〜せいりんじょうかのじん〜。単独行動が多く、移動はもっぱら大型トレールバイク「月の輪」を使う。四国支部現役最年長の鬼で、物静かな男。

鎖冷鬼(さざめき 28):本名は佐々木左門(ささきさもん)という。猛士四国支部在籍の鬼(鬼歴8年)。弦の音撃戦士で氷属性。通常よりも小さなギター型の武器音撃弦「神斬」〜しんざん〜と、バックルの音撃振「剣戟」〜けんげき〜で魔化魍を退治する。必殺技は「冷弦導死」〜れいげんどうし〜。音撃を叩き込まれた魔化魍は体内から凍結して動きを封じられ、ついには爆発する。博物館でアルバイトをする由島裕作は弟子。移動は由島と共に4WD車「銀嶺」を使う。社交的で冗談をよく言う。「黙っていればモデル並みの伊達男」とは滝の鎖冷鬼評である。

烈鬼(れつき 20):本名は蓮条寺礼(れんじょうじれい)という。猛士四国支部在籍の鬼(鬼歴8ヶ月)。管の音撃戦士で風属性。吉野の猛士本部で2年間修行の末、鬼として四国へ配属された新人。新人ながら吉野直伝の技の冴えはなかなかのもので、管の主流であるトランペット型音撃管ではなく、あえて旧式のトロンボーン型を使用している。連射はきかぬがその破壊力は驚異的である。音撃管「渦潮」〜うずしお〜と、バックルの音撃鳴「雅嵐」〜がらん〜で魔化魍に必殺の鬼石を放つ。音撃奏「虎咆雷鳴」〜こほうらいめい〜が得意技。サポーターとして吉野から彼と共に赴任してきた和泉聖依子がつき、大型4WD車「春雷」と、特殊4輪バギー「牙神」を使って魔化魍を狩る。

燦鬼(さんき 26):本名は三枝さくら(さえぐささくら)という。猛士四国支部在籍の鬼(鬼歴5年)。蒼鬼と同じく、珍しい雅楽器「笙」を使う音撃戦士。元暴走族の女性総長で喧嘩にあけくれていたが、偶然魔化魍の存在を知り、既に鬼を引退していた滝に無理やり弟子入り、修行の末「燦鬼」の名を授かった。師匠の滝は太鼓の戦士であったが、体力を著しく消耗する音撃鼓は女性にとって少々無理があったことと、さくらの感性が雅楽器の音に非常にマッチしたことから、滝は思い切って、すでに絶えていた笙の音撃を復活させて彼女に伝授したのだ。秘伝の律によって竹を組み合わせた音撃笙「乱舞」〜らんぶ〜から繰り出す「絢華浄闘」〜けんかじょうとう〜が彼女の必殺技である。雅楽器独特の音色は遠くまで鳴り響き、長距離攻撃や後方支援攻撃にも有効である。暴走族時代には彼女の親衛隊長だった本間圭一が、今も燦鬼のサポーターを務めている。移動用の専用4WD車の名は「桜花」。彼女は博物館の職員ではなく、鬼以外の定職にはつかず優雅に暮らしている。彼女の実家は松山に本部を持つ四国最大の総合企業三枝グループである。

 

=サポーター=

篠目亜沙子(しのめあさこ 27):博物館の学芸員。両親は猛士のサポートメンバーだったが魔化魍に殺されたため、猛士のメンバーたちが家族代わりとなっている。博物館地下にある秘密司令室で、主に通信係を務めている。

和泉聖依子(いずみせいこ 23):博物館の喫茶コーナーでウエイトレスをしている。吉野宗家の一族で、関東支部所属の鬼「威吹鬼」は従弟にあたる。烈鬼と共に四国支部へ配属されてきた。烈鬼のサポーターとして共に野山を駆けている。

由島裕作(ゆしまゆうさく 19):博物館でアルバイトをしている若者で、鎖冷鬼の弟子である。一見いいかげんなフリーターだが、修行には真剣に取り組んでいる。鎖冷鬼と行動を共にする中で、何度か危ない目にも遭っているが、鬼への情熱は冷めていない。既にディスクアニマルも使え、体術のレベルもほとんど鬼のそれに近づいている。修行のすべてを終了する日もそう遠くはあるまい。とりあえず何でも師匠である鎖冷鬼の真似をする。

本間圭一(ほんまけいいち 25):燦鬼のサポーターで、かつては暴走族の総長付親衛隊長であった。喧嘩をすれば無敗で、敵対グループからは「サイボーグ」と呼ばれ恐れられていたほどである。当時から総長の三枝さくらに心酔しており、現在も公私共に彼女のサポーターとして片時も傍を離れようとしない。(彼女もまたそのことを厭う気配は見せない)かつてはカミソリのような男であったが、現在は燦鬼の影響もあってか、猛士のメンバーには紳士的に接している。

木根栄一・セツ夫妻(きねえいいち 68・せつ 67):共に60歳後半の炭焼き夫婦。剣山における魔化魍の情報を博物館へ定期的に送ってくれる代々「歩」の家系である。山中に住んでいるため、蒼鬼が彼らの住む山全体に定期的に結界を張り、魔化魍の襲撃から守っている。セツの山菜や川魚を使った料理は絶品で、彼らを訪ねた猛士のメンバーたちの大きな楽しみのひとつである。心優しく素朴な人柄ゆえに鬼たちから慕われている。

 

=魔化魍=

母川のオオウナギ:体長7〜10メートルもある巨大ウナギで人間を好んで食う。短時間なら陸上でも素早く行動できるため、水辺に潜んで釣り人らを襲うことも多い。

バケギツネ:夏に現れる魔化魍で、本州から渡ってきた凶悪なキツネの化け物。好戦的な性格で、四国固有の魔化魍バケダヌキなども襲って食うことがある。

甚吉森のツチノコ:ノヅチとも言われる大蛇のバケモノ。100年に1度現れる巨大な幻の魔化魍で、人間のみならず他の魔化魍をも丸呑みにする。いにしえの資料によると、村ひとつ消滅させられたこともあったそうである。

祖谷のコナキ:四国固有の魔化魍で夏に現われる。赤子に化けて人に抱きつき、とてつもなく重くなって押しつぶしてしまう。

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