ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル

2007年(平成19年)12月1日 より  BSデジタル11で放映   全13話

ウルトラギャラクシー 大怪獣バトルNEVER ENDING ODYSSEY

2008年(平成20年)12月20日より  BSデジタル11で放映   全13話


カードゲームから派生したサブカル的なショートストーリーかと思いきや、本格的なウルトラシリーズでした。面白い!まったく嬉しい誤算でした。

何がそんなに面白いかって?OK、じゃあいきますよ・・・。

その1)怪獣バトルの迫力がハンパじゃない!

『大怪獣バトル』のタイトルに偽りなしです。とにかく本来のカテゴリーを無視して出るわ出るわ。テレスドン、サドラー、レッドキング、ジュラン(!)、ツインテール、ガンQ、ベムスター、ゴルザ、ノーバにルナチクスなどなど。対するはゴモラにリトラにエレキング!なんちゅうラインナップじゃぁぁ!( > v < ;) 本編ではあり得ない夢のカードが毎回組まれています。

特に謎の女性ケイト(映画『少林少女』公開が楽しみな蒲生“香須美”麻由さん。相変わらず綺麗な方だ #~v~#)が操るゼットンと、場外乱入気味の暴走ロボ、キングジョーブラックの強さはケタはずれ。さすがのゴモラも今一歩及びません。この辺の微妙な格付けがまたウマイ!ニクイ!

この何でもアリ状態の怪獣出現は、実は空間転移能力を持つ四次元怪獣ブルトンのしわざだったという展開にも納得。とりあえず怪獣が現れて、とりあえずメチャクチャ暴れまくるってだけのストーリーなら、ここまでハマりませんからね。さすがに押さえるツボは心得ていらっしゃる。

しかもヤツらのガチバトルは迫力満点!(ここが肝心ですものね)ショルダータックルや、ブっとい尾の一撃など、ズシィィィン!ドォォォン!と、本編よりもはるかに重量感のある凄まじい肉弾戦です。まるで見ているこっちの地面も揺れているかのよう。

加えて、本編にはない適度なアレンジが怪獣に加えられていて、バトルはさらに白熱します。ゴモラは角から繰り出す超振動波を会得し、リトラは全身を燃え立たせてファイヤーストライクをお見舞いします。いずれも「その後」の超能力満載怪獣とも互角にわたり合える必殺兵器を持つ、恐るべきスーパーモンスターとして生まれ変わったのです。

ただ目の前にいるヤツをブッ潰す!恐るべき巨獣たちの闘争本能が画面いっぱいに炸裂します。

楽しいゾ!

その2)ウルトラメカ、スペースペンドラゴンがカッチョイイ!

物語の舞台ははるかな宇宙、惑星ボリス。当然のことながら、従来のウルトラマンとは違って地球を守る防衛チームは登場しません。しかしZAPという「宇宙の運び屋」の小隊が人間様の代表です。ボスのヒュウガ(演じるは闘病生活から復帰した小西“ナグモ”博之さん)率いる彼らは決して戦闘集団ではないのですが、さまざまな危険が潜む宇宙空間をねぐらにし、大切な資源や資材を運搬する逞しい連中です。辺境の惑星に取り残されてもくじけるようなヤワな根性はしていません。

いけ!エレキング!ゴモラ!その彼らの愛機こそが、大型戦闘輸送船スペースペンドラゴン。男の子が喜ぶ兵器が満載です。光線砲やミサイルでしょ?機動力抜群の小型搭載機ドラゴンスピーダーでしょ?それにレーザーネットで物資を吊り上げられるんですよ。特に必殺兵器ハイパーオメガ砲は、大型怪獣ですら一撃で葬り去ることが出来る超兵器。ガイアのピースキャリーをさらに先鋭的にした感じですが、こちらのスペースペンドラゴンは、ZAPメンバーのねぐらでもある高速戦闘要塞なのですね。ネットで見る限りスペースペンドラゴンのおもちゃは売り切れ続出です!(わかるよ。俺も欲しいモン!)

シリーズ途中では、色違いの同型機ゴースタードラゴンが登場して、メカニック的にも広がりが出てきました。(赤い僚機の隊長は影丸“シンジョウ”茂樹さん、今回もお目にかかれました!しかしハルナ兄妹はいずれもヒュウガ隊長の副長を務めたのですねぇ)

その3)謎をはらんだ登場人物。ウルトラマン登場の予感?

レイという青年…謎の主人公です。

彼は、前半を見る限りウルトラマンのような超人には変身しません。しかし、バトルナイザーという謎のアイテムでゴモラなどの怪獣を呼び出し、操ることができるのです。その正体はまったく不明。記憶も失われています。はじめの頃は警戒して心を閉ざしたままだったレイも、ZAPのメンバーと打ち解けるにつれて、笑顔のさわやかな好青年の一面を見せてくれます。

このレイが怪獣を操ることで、本来無秩序に繰り広げられたであろう大怪獣同士のバトルに敵と味方の区別が生まれ、ストーリーがわかりやすくなっています。当然のことながらとても重要な役割です。味方の怪獣がいるっていうのは嬉しいですね。しかもゴモラ、リトラ、エレキングというチョイスもイイ。ますます思い入れてしまします。(パゴスだったらもっと良かったけど。 ×o×;)

左右に仁王立ちのゴモラとエレキング、真ん中に天空から舞い降りたリトラ。敵怪獣を睨みつける無敵の怪獣タッグです。俺もレイと一緒に叫びたい!

「行け!ゴモラぁ!!」

 というわけで、ウルトラギャラクシーは、ウルトラ者なら誰もが心惹かれる燃えるお話なのです。

 さてさて、物語中盤から、惑星ボリスには、何者かによって石化させられたウルトラマン(あんた、そこでナニしてんの?)の存在が明かされます。また公式HPなんかでちらちら現われていた謎の超人レイモンの正体は?(レイ・・・モン?)

 何かを予感させ、期待させながら、物語は人工太陽の落下とともに緊迫のラストを迎えます。

怪獣バトルに命をかける(なんちゅう人生やねん!?)というレイブラッド星人。レイも、謎の女性ケイト(実はレイのお姉さま!)も、そのレイブラッド星人だったというオドロキの展開。いよいよレイモンとして覚醒したレイは、は、離さんかいワレ!  ムゥワシュ ムゥワシュ ムゥワシュ・・・もてるエネルギーのすべてを振り絞って、石化していたウルトラマンを解放します。

 軌道をはずれて迫り来る巨大な人工太陽!

惑星から脱出せんと高度を上げるスペースペンドラゴン!!

そうはさせじと立ちはだかるキングジョーブラック!!!

間一髪、至近距離から放たれるウルトラマンの八つ裂き光輪!!!!

緊迫のラスト1分は、まばたきひとつすら許さぬ、まさにドライアイ覚悟のクライマックスが待ち構えています。

 さあ、地球へ向けて発進せよスペースペンドラゴン!「仲間たち」を乗せて!!!!!!

(で、帰ってから大丈夫か?その・・・ウラシマ効果は。。。)

 ←ULTRASEVEN X  映画 大決戦!超ウルトラ8兄弟 →