ウルトラマン

1966年7月17 〜 196749日  TBS系毎週日曜日1900 - 1930(39)


【ウルトラマ1966710日 放送 於:杉並公会堂)

翌週から始まる「ウルトラマン」を宣伝するための公開録画番組なのですが、なんというかシッチャカメッチャカの舞台劇でした。

みんなセリフは噛むし、怪獣が暴れ始めると収集がつかないし・・・。舞台を仕切っているニセ円谷さんはムラマツキャップに「科学特捜隊は自衛隊と関係あるのですか?」って、なんちゅう質問するんですか? 舞台に笑いと潤いを与える役目のナンセンストリオ(♪親亀の〜背中に〜)が「ウルトラマンはどこから来るんだ?」と聞けば、ムラマツキャップは答えに窮して困惑顔。ラストはトリオ3人揃ってキメゼリフ「日曜の夜はウルトラマンをお楽しみください!」ってバラバラで聞き取れねぇ! それでも私、食い入るように見ていましたね。ナマ円谷英二さんが見られるだけでも素晴しいことでしたから。

そもそも徳島なんていう田舎に住んでいますと、ああいうイベントには絶対参加できません。ウルトラマンやらウルトラセブンやら、当時はデパートの屋上なんかで結構サイン会とか開いていたらしいのですが、まったくうらやましい限りです。親の家がたまたま東京にあったか徳島にあったかで、楽しみが何十倍も違うっていうのは(言っても仕方ないけれど)不公平ですよねぇ。

六甲山中にゴモラ墜落!【ウルトラQを突き破った!】

オープニングはやっぱりあのグルグル回る「ウルトラQ」でした。あれれ?ウルトラマンってウルトラQの一部なの?またまたあのおっそろしい世界が始まるのだろうか、と見ていると、「ウルトラQ」のタイトルを突き破って「空想特撮シリーズ ウルトラマン」のタイトルが!!もう怪獣から逃げてばかりではないのです。なにせ怪獣退治の専門家科学特捜隊が私たちを護ってくれるのです。そしていざとなったら光の国から来た巨人ウルトラマンが現れる。もう怪獣なんて怖くないぞぉ!!

【ウルトラマンとは】

神々しいとさえ思いましたね。

表情が動かないのに、感情が表れるんですよ。宇宙人とはいえ生き物なのにカラータイマーとかいう機械を体に埋め込んでいる。気合もろとも空飛ぶし(はじめはシュアアだったのに、途中からシュワッキュって変わりました)、苦しいときはうめき声出すし、「シュワッハッハ」って笑うんでっせ。

ウルトラマンの姿って、毎週見ていながらよくわからなかったですね。赤いラインがどうなっているのか把握できませんでした。それに少年マガジンで連載開始した楳図かずおさんの漫画は、体に光沢があってまるでロボットみたい。ちょっと感じが違いました。(頬まであるゴーグル付のマスクをかぶった巨人というイメージ)そのうち劇中のウルトラマンも感じが変わりました。(口がとんがっているBタイプ。凶器シューズはいてる!)

それから、私の記憶では放映開始前の少年誌によると、カラータイマーは青→赤の途中で黄色になる。という設定がなされていたはずです。カラータイマーが点滅してウルトラマンがピンチになると、石坂浩二さんの他人事みたいに落ち着いた渋い声で「〜ウルトラマンは二度と再び立ち上がれなくなるのです」というナレーションがはいります。もう手のひら汗でぐっしょりですよ。

当時、ウルトラマンのキャラクターグッズは数え切れないほど売られていました。ノートに靴、チョコレートなどなど。でもどうしても納得できなかったことがありました。そういったグッズに描かれたウルトラマンがスペシウム光線を撃つ時、両手がきれいにクロスしていなくって、かすかふぉっふぉっふぉにバッテン型になっているだけのものが結構あったのです。これはとても大事なことなのに・・・。「描いたヤツ、しっかりしろよ」って思ってましたね。

【怪獣退治の専門家】

番組で一番魅力的だったのはやはり科学特捜隊。フジアキコ隊員とQの江戸川百合子さんの区別が頭の中でうまくついていませんでしたが、あの装備(流星バッジ、スパイダーショット、マルス133など)はかっこよかったです。特にスーパーガン!怪獣にはあんまり効かないけれど、とにかく攻撃できる携帯武器ってことで、あれさえ手に入ればもう怖いもの知らずだと思いました。欲しかったなぁ!けど、ある時思いましたね。銃口と怪獣は光線でつながっています。攻撃された怪獣が、光線の出どころである自分を見つけたら、怒って襲って来るんじゃないかと・・・。なまじ攻撃して怪獣と目が合ったらどうすんの?おっかねぇぇぇぇ!(ヘタレの少年ぱごすけでした)

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