ウルトラマンマックス
2005年7月2日 〜 2006年4月1日 TBS系列 毎週土曜日7:30 - 8:00(全39話)
MAXパワー!MAXスピード!ウルトラマンマックス!!これこれ。安直だけどわかり易い。何より勢いがあります。苗字(?)がウルトラマンなんだから、名前にもこれに負けないくらいの勢いが必要でしょうよ。 けれど、人類の文明を観察するために地球のすぐ近くにマックスがいたとか、ボランティアのカイトおにいちゃんがいきなり戦闘機を操って実戦やっちゃうとか、ご都合主義の勢いも猛烈だったよなぁ。 DASHのトミオカ長官に黒部進さん、同じくヨシナガ博士に桜井浩子さんがレギュラー出演し、ゲストでも森次晃嗣さんや真夏竜さんが出演され、大盛り上がりでした。ネクサスで打ちのめされた小さなお仲間たちも大いに喜んだのではないでしょうか?それにしても、黒部さんや森次さんはじめ、ウルトラヒーローOBの皆さんは今年映画にまでご出演というのに、どうも真夏竜さんの扱いが悪いと思うのは私だけでしょうか?平々凡々とした、ちょっとうだつのあがらない駐在のおまわりさん役でした。まぁ、レオは兄弟じゃないから仕方ないけれど、できればもう少しカッコイイ役をやって欲しかったなぁ。いっそのこと森次さんと共演、なんていうのも見てみたかったし。「あ、お久しぶ さて、旧作からの怪獣たちが再登場するのがウリだったマックス。黒部さんや桜井さん、二瓶さんらの起用以外でも、ゴモラ、アントラーやバルタン星人までが帰ってきてくれました。作っている人って私と同年代なのかな?久々に、お子様をターゲットにしたウルトラマンという感じで良かったですね。私にとってはティガを越えるエピソードは見つかりませんでしたが、きっとお子様方の中に新しいウルトラ者が生まれたのではないでしょうか。それはとても大切なことですものね。 唯一お子様を一撃でなぎ倒したであろう実相寺監督の第22話「胡蝶の夢」はネクサス並みに体力使いましたけど・・・。監督得意の必殺技とでも言うべき「夢モノ」。ティガの時よりはるかにパワーアップしていましたね。怪獣つくるおばさん恐すぎ! エピソードとしては第16話「わたしはだあれ?」 第20話「怪獣漂流」 第26話「クリスマスのエリー」 第29話「怪獣は何故現れるのか」 第30話「勇気を胸に」 が私のベスト5でした。どちらかというとお笑い系の第16、20話。とってもシュール!マックスの評価を高めた理由のひとつとして、こうしたお笑い系エピソードがとってもよく出来ていたということがあげられると思うのです。セブンやティガではできない試みでした。第16話「わたしはだあれ?」のマックスのスーツアクターは寺井大介さんでしたか?最高です!!お話や演出も傑出していましたが、なによりこの回の最優秀主演賞はマックスでしょう。ちなみにぱごすけが決める第16話の最優秀助演賞はエリー。「ええかげんにせんかい!!!」エ、エリー・・・煙出てるよ。 エリーは(ぱごすけ的には)カイト隊員よりもミズキ隊員よりも印象深くて素晴らしかったと思います。端正な顔立ちの満島ひかりさんにはうってつけの役でしょうが、表情を極力殺したアンドロイド役ってきっと難しかったでしょうねぇ。ファンタジックなエピソード、犬塚弘さんとのかけあいが絶妙だった第26話「クリスマスのエリー」が「エリーもの」のベスト。とにかく普段無表情のエリーが「感情」や「表情」を表に出した瞬間がとてもかわいらしくて良かったのですよ。それだけ、普段グッと押さえた演技がうまくできていたということではないのでしょうか。 一方、第20話の最優秀主演賞受賞はトミオカ長官殿。第16話でもカレー皿(!)でアチョーされた時は吉本新喜劇ばりにズッコケましたけど、(そういえば黒部さんって本名は吉本さんとおっしゃいましたっけ)第20話の「マジ?あ〜ショックだなぁ」は黒部さんの40年にわたるヒーローとしてのバックグラウンドがあってはじめてできる演技。私にとっても小学校1年の時からお付き合いしてきてはじめて心から笑えるシーンでした。 桜井浩子さんは第29話で「博士」から新聞記者の百合ちゃんに戻ってくれました。この回は40年前のウルトラQの実際のロケシーンを再現して見せてくれた上に、満田監督自らご出演というサービス満点の嬉しい回でした。おまけにグランセイザーとジャスティライザーからのキャスティングでさらにお得感アリ!エンディングの佐原さん桜井さん西條さん揃い踏みは本当に絵になっていたなぁ。黒部さん、桜井さん、たのしい演技をどうも有り難う!これからもよろしくお願いします。 総じて楽しく見ていたマックス。残念なのは最終回の盛り上がりがいまひとつだったことでしょうか。マックスはどうして帰っちゃったのかしら?よく覚えていません。一度死んだ(生命活動を停止した)ミズキ隊員が蘇生する時、カイト隊員が人工呼吸しますよね。あの人工呼吸、ちょっと変。息を吹き込むたび、顔を横に向けて何かを吐き出しているようなジェスチャーをしていましたが、ミズキ隊員の体から何か悪いものを吸い出していたのでしょうか?「ミズキの中の良からぬものを・・・ジョジョビ・・・」いや、その・・・。それともあれは演出が照れていたのでしょうか?あそこは一番、照れずに堂々と演出して欲しかったのですが。まぁ、重傷を負った瀕死のミズキ隊員に人工呼吸ってこと自体・・・???カイト=マックスってばれちゃった場面なのですから、ウルトラマンの不思議なパワーでシュアアアって治療しちゃっても良かったような気もします。それに地上を全滅させるとんでもないバーサークシステムも「間違いだったけどもう止めらんないからごめん」って・・・。なんだかなぁ。 |