スーパー戦隊シリーズ

1975年4月5日(ゴレンジャー) 〜 現在に至る


戦隊=集団(チーム)で戦うヒーローといえば、すぐ思い出すのが「忍者部隊 月光」と「レインボー戦隊 ロビン」そして「サイボーグ009」でしょうか。「月光」はまさにカクレンジャーやハリケンジャーの始祖と言える忍者集団でした。また「ロビン」は私が知る限り日本初の完全変形ロボット“ペガサス”が登場する記念碑的戦隊アニメ。リーダー(ロビン)、戦士(ウルフ)、戦闘機(ペガサス)、巨大ロボ(ベンケイ)、レーダー(ベル)、知識(教授)、修理(リリ)と見事に役割分担ができあがっていました。これは「009」で更に顕著となります。これらの作品がゴレンジャーの完成に実際どれほど関わったのか私には知る由もありませんが、作品の特徴としてはスーパー戦隊へと続く奔流のひとつひとつであったと言っても過ちではないでしょう。

スーパー戦隊」という呼び名はいつから使われるようになったのでしょうね。以前私がバイブルとして愛読してた雑誌「B−CLUB」の99号で「超世紀全戦隊」という特集を組んでいましたが、(ダイレンジャーからカクレンジャーへの移行期でした)ここらあたりから「超」とか「スーパー」とかいう単語が目につき始めたような気がします。ただ、スーパー戦隊とはっきりメディアで言いはじめたのはここ数年くらいでしょうか?

正直、私はスーパー戦隊世代ではありません。ゴレンジャーが始まった頃、私は高校2年生。ウルトラマン、仮面ライダーも含めて、一切の特撮シーンから離脱し、やれギターだのバイクだのと、現実の世界で楽しくやっておりました。(ウルトラマンレオがちょうど終わった頃ですね)

長女が産まれて、「☆○×◇デンヂャ」と言い出したのがターボレンジャーのことでした。でもまぁ女の子ですから、戦隊モノよりはサリーちゃんや秘密のアッコちゃん(もちろんリメイクVer.ですが)なんかの方がお好みだったみたいで、「親子で戦隊」というのは、女の子ながら戦隊のリーダーであった鶴姫が活躍する「カクレンジャー」を待たねばなりませんでした。 実際カクレンジャーは十分大人の鑑賞に堪えられる面白さで、こういった特撮作品とは地球の裏側くらい縁遠い家内が、いっしょになってちらちらと見ておりましたね。ただし、カクレンジャーも翌年の新作オーレンジャーも、放送時間帯が金曜日の17:30からという、私ら年長組の視聴者を完全に無視した状態でしたから、見られるのは100%レンタルビデオ(すなわち1年遅れ)のみ。リアルタイムの視聴は無理でした。それが可能になったのは、日曜日の07:30にイキナリ引っ越してきたメガレンジャーから。CGのオープニングシーンとあの軽快なテーマソングがリアルタイムで見られた時の喜びは今も鮮明に覚えていますね。 

リアルタイムでメガレンジャーを見ながら、私はオーレンジャー、ジェットマン、デンジマン、ダイレンジャーと、スーパー戦隊シリーズのレンタルビデオを片っ端からチェックしてゆきました。脚本の安直さや怪人の安っぽさなどが目につくことも結構ありましたが、 @性格的役割分担がしっかりできている戦闘チームで、性格やファイティングスタイルが色分けされていること。戦士の特徴が視覚的にわかるなんて、画期的という以外にありません!  A仮面ライダー的等身大ファイトに、銃やら剣やらの武器がこれでもかというほどバラエティ豊かに盛り込まれていること。なにせ初代様はムチに弓にブーメランですものね。キレンジャーにいたってはジャンケン棒!!  Bさんざん等身大で戦っておいて、ラストは巨大ロボ戦になるというサービス満点の内容であること。 生身の人間→戦隊戦士へ変身→巨大ロボに搭乗 と、戦闘が次第にエスカレートしてゆく楽しさよ!! こういった魅力は私を虜にするに充分でした。特にダイレンジャーは、全員が中国拳法の達人という設定で、他の戦隊に無いユニークなファイティングスタイルが楽しめたうえ、リュウレンジャーとジンの切なくも激しい友情と戦いの描写やシシレンジャーとクジャクの敵味方の恋愛エピソードなど、見所が多かったように思います。

ジュウレンジャー以降の“6番目の戦士”や第2第3のロボットなど、年を追うごとに華やかさをましてゆくスーパー戦隊ですが、オーレンジャーでの“ロボット過多”にはさすがに少々辟易しましたね。オーレンジャーロボの5種類のヘッドチェンジはともかく、オーレッド専用のレッドパンチャー。これらふたつの合体ロボ、バスターオーレンジャーロボ、オーブロッカー、タックルボーイ、さらにキングレンジャー(6番目の黒い戦士)のキングピラミッダー。とどめはガンマジンと、はっきり言って5人+1人の6戦士でこれらのロボットを使いきれず、脚本的にもどう見ても無理やりだと思う起用が多々見られました。「もっとシンプルに」という原点回帰志向が芽生えたのは私だけではなかったと思うのですが。とはいえ、スーパー戦隊20作目という節目のオーレンジャーは、指揮官三浦参謀長に宮内“ビッグワン”洋さんを起用し、またOVAで「ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー」以来の共演モノとなる「オーレンジャーVSカクレンジャー」がリリースされ、私たちは大いに興奮したものでした。(劇中、三浦参謀長のズバット風登場シーンなど、サービス満点の内容でしたね)

以前仕事でアメリカへ出張した時、パワーレンジャーという番組がエラい騒ぎになっていると知りました。デザインはジュウレンジャーのもので、ついに戦隊が海外へ飛び出したのか、と感激したことがありました。しかも、ちゃんとアメリカの俳優さんで新作として作成されているではありませんか。その後パワーレンジャーシリーズとして日本の1年遅れで「向こう」でも続々と新しい戦隊が放映されてコンスタントに高い人気を得ているといいます。私の仕事仲間のお子さんに、カーレンジャー(海外ではパワーレンジャーターボ)のおもちゃ(確かビクトレーラーだったかな?)をお土産として持っていってあげたことがあり、すごく喜んでもらいました。

とにかくシリーズとしては日本有数の長さを誇るスーパー戦隊。さすがにここ何年か、マデジタンク
ぱごすけはこういう脇役メカが大好きです。ンネリが目についてきました。特に合体ロボットは車と動物が交互に採用されているといっても過言ではないくらいでしょ。(マジレンジャーなどは珍しいパターンでしたけどね)このマンネリに打ち勝って新しい境地を見出すのか、それとも水戸黄門ばりにマンネリを更に練り上げ、芸術、伝説の域にまで高めてしまうのか、どちらでも結構ですので、迷わず、焦らず邁進し続けてもらいたいと思います。

 

【スーパー戦隊の変遷】

秘密戦隊ゴレンジャー → ジャッカー電撃隊 → バトルフィーバーJ → 電子戦隊デンジマン → 太陽戦隊サンバルカン → 大戦隊ゴーグルファイブ → 科学戦隊ダイナマン → 超電子バイオマン → 電撃戦隊チェンジマン → 超新星フラッシュマン → 光戦隊マスクマン → 超獣戦隊ライブマン → 高速戦隊ターボレンジャー → 地球戦隊ファイブマン → 鳥人戦隊ジェットマン → 恐竜戦隊ジュウレンジャー → 五星戦隊ダイレンジャー → 忍者戦隊カクレンジャー → 超力戦隊オーレンジャー → 激走戦隊カーレンジャー → 電磁戦隊メガレンジャー → 星獣戦隊ギンガマン → 救急戦隊ゴーゴーファイブ → 未来戦隊タイムレンジャー → 百獣戦隊ガオレンジャー → 忍風戦隊ハリケンジャー → 爆竜戦隊アバレンジャー → 特捜戦隊デカレンジャー → 魔法戦隊マジレンジャー → 轟轟戦隊ボウケンジャー → 獣拳戦隊ゲキレンジャー → 炎神戦隊ゴーオンジャー  → 侍戦隊シンケンジャー → 天装戦隊ゴセイジャー → 海賊戦隊ゴーカイジャー → 特命戦隊ゴーバスターズ → 獣電戦隊キョウリュウジャー → 烈車戦隊トッキュウジャー → 手裏剣戦隊ニンニンジャー →動物戦隊ジュウオウジャー

 

【スーパー戦隊・VSシリーズの変遷】

ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー(’78)   超力戦隊オーレンジャー オーレVSカクレンジャー  → 激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー → 電磁戦隊メガレンジャーVSカーレンジャー → 星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー → 救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士 → 救急戦隊ゴーゴーファイブVSギンガマン → 未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ → 百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊 → 忍風戦隊ハリケンジャーVSガオレンジャー → 爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー → 特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー → 魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャー → 轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 → 獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー → 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー → 侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!  → 天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャーエピックon銀幕 → ゴーカイジャーゴセイジャースーパー戦隊199ヒーロー大決戦 → 海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE → 特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE → 獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ → 烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE → 手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー THE MOVIE 忍者・イン・ワンダーランド

 ←ゾイド=ZOIDS=  仮面ライダー響鬼→